元野犬を迎えた時、その怯えようと懐かない状況に、この子はここに来て幸せなのかな?と思ってしまいました。救ってくれたのはトレーニングでした。

①社会化期を過ぎて警戒心を身に付けた野犬にとって、初めて人と接した時の対応は、怯えるか攻撃するかの2択しかありません。

ごはんを食べる、寝る、排泄するなど、行動のバリエーションを速やかに増やしてあげる必要があります。

②トラブルのニュースがよく流れるドッグランですが、うちの元野犬にとっては、自分の気持ちを思い切り表現できる唯一の場所でした。
感情表現することが許されることを学んだ愛犬は、それ以降、驚くほど変わっていきました。
ビビリな元野犬に寄り添ってくれたワンコ友だちとその飼い主さんに感謝しています。

③ビビリの野犬を受け入れた時、まず思ったのは行動のレパートリーが少ないことでした。

そのため、彼女のしたいことはすべて許しました。ワンちゃんのしつけではNGの甘噛みも、飛びつきも、破壊行動も、行動のレパートリーが増えることを最優先しました。

これが良かったかどうかは定かではありませんが、わがままなイヌになるどころか、笑顔が溢れるようなイヌに成長してくれました。

④元野犬を飼う魅力は何でしょうか?

飼い始めた時の悲しいぐらいの距離感から、少しずつ心が近づいていく変化が、ハッキリと分かることです。

自分に近寄って来てくれただけで喜べる。

喜びの数はフレンドリーなイヌより元野犬の方が多いかもしれません。…

⑤ビビリの元野犬をコントロールしようと思わず、自分の意志で環境をコントロールできることを知ってもらうのが重要です。

こうすれば食べ物が得られる、こうすれば散歩に行ける、そして甘えればもっと愛情が得られる。

自分にはパワーがあるという自信を持たせてあげてください。